・ラヴィニア立憲君主王国・

なうぷりんてぃんぐ

女王ソフィアレーテ

人間/女性/年齢不明

「共に祈りましょう。平和が訪れる時を信じて」

 ラヴィニア立憲君主王国の現女王。
 即位したのは数年前だが、当時から年齢は不明。人間離れした超然たる美しさは、即位の当時からも全くと言っていいほど衰えを見せない。
即位した日から現在に至るまで17歳と公称し続けており、本当に彼女が不老不死であるかのように信じている者もいるとか。

 国家元首という立場ではあるものの、あまり堅苦しい事を好まぬ質で、隙あらば宰相フェリックスの目を盗み、慰問という名目で各地へ足を運んでは旅行気分を満喫して来ている。ややもすると世界情勢をわきまえていないような部分にも映るだろうが、そうした一方で必ず国内の状況をつぶさに見てくる目は備えている。

 政治的には何をしているわけでもなく、細かな問題は臣下の者たちに任せきりにしている節もあるが、民の声に積極的に耳を傾ける善き君主として、民からは慕われている。城を一般民衆にも開放し、誰の陳情も聞き入れるようにしているのが、その最たる証であろう。
 国家元首として考えれば頼りない部分もあるが、誰に対しても分け隔てなく与えられる慈愛の微笑みが、民の心をひとつにしているとも言える人物である。

なうぷりんてぃんぐ

宰相フェリックス・エッフェンベルグ

人間/男性/32歳

「まったく、女王陛下のお外遊びにも困る……」

 ラヴィニア立憲君主王国の宰相。女王が政治に疎い事もあって、実質的に国内の問題をすべて任されている人物と言って過言ではない。
 若いながらにして優秀で愛国心が強く、並の文官の3倍に値する量の仕事を片付けられる能力の持ち主と評価されており、それゆえ女王自らの異例の抜擢を受けて現在の地位に着いた。
 しかし、国内の山ほどの問題を押し付けられるようにあてがわれ、国境を接する帝国との関係も緊張化していく状況にあって、さらに魔王の相次ぐ復活、そして女王は隙あらば城を抜け出す……目下、彼の悩みは急に増え出した若白髪だとか。

 元よりラヴィニアは、武力闘争においては専守防衛を主義としていた国家だけあって、近年相次ぐ魔王復活騒動に際しても、大陸一の大国であるわりには、対応は遅れている。その点を最も痛感しているのは宰相である彼であり、この対応のため、彼は一人でも多くの優秀な冒険者、そして勇者を求め、各地にスカウトのための密偵を派遣していると言う。
 
なうぷりんてぃんぐ

学長

 
なうぷりんてぃんぐ

"墓標屋"ドホーク

ドワーフ/男性/52歳

「帰れ。俺はもう二度と作らんと決めたんだ」

 ラヴィニア立憲君主王国領の片隅にある山のふもとにねぐらを構え、俗世との関わりを断って隠遁生活を送るドワーフ。
 かつては刀匠として名を馳せた人物であり、武具を作らせたら大陸一とも言われ、数多くの逸品をこの世に生み出してきた経歴を持つ。
 しかし、彼があまりにも有名になりすぎたためであろうか、彼の作った武器を持つだけで、自分が強くなったと勘違いするような者が多発していた事があり、無謀な戦いに挑んだそれらの者たちは、ドホークの作った武具を墓標とするかのように散っていったという。
 そんな事から、武具作りに嫌気が差した彼は、自らを"墓標屋"と卑しめて呼ぶようになり、人里を離れた暮らしをするようになったと言う。

 しかし、今の住まいにも鍛冶道具を持ち込んでいる事こそ、彼が武具作りに対する情熱まで失ったわけではない証であろう。
 真に力を必要とする者が訪れれば、彼もまた鎚を振るう日が来るのかもしれない。


・バルハリアント帝国・

なうぷりんてぃんぐ

"勇者皇帝"
ガイゼリウス・フォン・バルハリアン1世

人間(勇者)/男性/28歳

「君たちを見込んで頼みがある。人々の平和と、正義のために!」

 一代にしてバルハリアント帝国を建国した若き皇帝。
 現在では国内および近隣諸国において怪物や魔王教団などと戦わんとする冒険者たちの後援者となり、彼らの活動を積極的に奨励している良きパトロンである。

 かつて自身も勇者として大陸に名を馳せた人物であり、幾多の冒険をくぐり抜け、数知れぬほどの魔王教団を壊滅せしめた過去を持つ。
 裏表のなく誠実にして豪胆な人柄から、国内外を問わず支持が厚く、また剣を取れば今もなお無双の戦士でもある。
 国家元首という立場上、自ら戦いの場に赴く事はあまり無くなったが、正義感の強さは健在。優秀な冒険者を城へ招いては、悪を討つための勅命を下すなどして国内の正義と平和を守ろうとしている。

 そんな彼だが、未だに正妻はいない。
 冒険者だった頃の彼と行動を共にしていた女性たちは数多いものの、そのほとんどが国内で地位を与えられているに留まり、誰が正室だなどといった話はとんと持ち上がっていないのが実情である。
 噂では、彼女らは口を揃えて彼の鈍感さをぼやいているとの事だが、しょせん噂の域を出てはいないのであった。

なうぷりんてぃんぐ

密偵長(女)

なうぷりんてぃんぐ

千騎将



・小国連合・

なうぷりんてぃんぐ

レオナール・シュトラスヴァルト

人間/男性/43歳

「今こそ、私たちは手を取り合わなければならないと言うのに……」

 小国連合の一国、シュトラスヴァルト公国の公王。
 連邦国家制の設立を目指して活動しており、連合内では最も注目を集めている人物と言える。
 しかしその志の高さに反して、連邦国家制への移行は遅々として進んでいない。連邦制への移行後、現在それぞれの国家元首である人々の立場をどうするのか、具体的な政治体形は、首都は……さまざまな問題が山積しており、彼一人ではそれを片付け切れないのが実情である。
 元来彼は、家が代々受け継いできた公王の座を世襲しただけの人物であり、志こそ高潔なものの、才覚の面では平凡な男なのだ。

 冒険者という猫の手も借りたいほど、彼の直面している状況は多忙である。それこそ親書の配達に始まって、治安を乱す魔王教団を撃滅する大仕事までだ。

なうぷりんてぃんぐ

ロゲール・ツィーグラー

人間/男性/54歳

「何、お上の足がつかなきゃ何も問題はありゃしませんよ。
これを全て合せて200万で。安いもんでしょう?」

 小国連合全域を股にかけて商売を行う豪商。
 まさしく儲けのためならば何でもするというタイプであり、ありとあらゆる商品を取り扱い、必要な場所に必要なだけ確実に品物を手配する事でその名を知られている、やり手の大商人である。
 しかし一方では、ややもすると強引な金銭の貸し付けを行っていたり、盗品の売買に手を染めているという噂が立っていたりするなど、その人柄には疑問を抱くような点も少なくない。
 しかし、いずれにせよ彼の手腕が生み出す経済効果が、小国連合を守っているとも言えるのが実情である。

 現在は帝国への商圏開拓のチャンスをうかがっているとか。

なうぷりんてぃんぐ

コルデリア・ブラント(ツィーグラー)

人間/女性/27歳

「しゃあないなァ、泣かれんのも嫌やし、まけといたるよ。
けどその代わり、次もご贔屓にな」

 小国連合内を中心に活動を行っている行商人。
 シュトラスヴァルト公国に本拠地を持っているものの、そこに常駐する事はほとんどなく、常に各地を行商に回っており、自身の目利きで仕入れた品物を自身で触れ合った客に販売している。
 商売人と呼ぶにはあまりにも人情家であり、困っている相手からの値切り交渉には簡単に負けてしまうところもあるが、その人格と正確な仕事ぶりは、行商人であるにも関わらず多くのリピーターを産んでいる。

 なお、普段は出生を隠すために母方の姓を名乗っているが、実際には豪商ロゲール・ツィーグラーの一人娘である。父の強引な手法へ叛旗を翻すために、このようなスタイルで商売をしているのだ。

なうぷりんてぃんぐ

"屍人使い"ワズロックス

人間/男性/47歳

「ぬしらの魂を捧げよ。我が主、屍の魔王ダネファ様に……
なに、案ずるな。亡骸は、ワシが存分に活用してやろう」

 小国連合において、かつて数回に渡る大規模なテロ行為を働いた男。その正体は、不死者を司ると言われる魔王ダネファを崇める魔王教団の幹部という説が有力である。
 その二つ名と信奉する魔王が示すように、屍からアンデッドモンスターを作り出す術に長けている。かつて小国連合で彼が巻き起こした被害も、大量のアンデッドモンスターの群れに農村が蹂躙されたという事件であった。

 彼の信奉する魔王ダネファは生と死を区切る境界線に潜み、死に行く
者の魂を喰らって力と成すとされている。そして亡者の亡骸を忠実な兵とすることで、さらなる災厄をもたらそうとするのである。

 現在は行方をくらましているが、魔王教団の温床とも言える小国連合の中に潜伏している可能性は非常に高いと思われる。


・センゴク・

なうぷりんてぃんぐ

"センゴクの覇王"ノブナガ

人間/男性/36歳

「人間五十年! この世にへばり着いとらんと、とっとと死にゃぁ!」

 未だ内紛状態が続くセンゴクにおいて、近年のうちにも覇権を握らんとしている、最強のダイミョー。
 逆らう敵国を次々と服従せしめているのみならず、東方に現れた魔王タイラント・マサカドに対しても不退転の姿勢を見せており、配下の武人たちからは絶大な支持を得ている。
 だが、敵対する者に対してあまりに苛烈すぎるため、造反を企む者もセンゴク内で後を絶たないとの噂が常につきまとう。未だ実行に移した者はいないが、それとて実行に移す前に察知され、ノブナガに暗殺されているのでは……という噂もあるほどである。

 無類の新しい物好きとしても知られている人物でもあり、特にここ数年は頻繁にセンゴクの玄関口の町デジマに赴いては、大陸内の高価で珍しい品々を集めるのを何よりの楽しみとしている。冒険者に直接そういった品物の収集を依頼する事もあるというだから筋金入りであろう。
 一方で、そうした活動は、人知れず行っている大陸の情報を収集するための活動の隠れ蓑であるとも言われている。魔王タイラント・マサカドを討ち果たし、センゴクを統一した後、大陸へ侵攻する足がかりを築く為の……

 なお、ペットの猿を溺愛している。最近は具足を勝手に持って行って、体温で温めるクセがついてしまったため、さしものノブナガも苦笑いする日々だとか。

なうぷりんてぃんぐ

"東方の魔王"タイラント・マサカド

魔王(生前は人間)/男性/年齢不明

「か ら だ を よ こ せ ぇ ぇ」

 数百年前、センゴクを統一するまであと一歩という所まで迫った武人。だが時勢を得られず、戦場の露と散った男であった。

 しかし、昨今の相次ぐ魔王の復活の中、かつては人間であったはずのマサカドも、魔王タイラント・マサカドとして復活したのである。
 本来は生首だけの存在であり、さしたる力も持っていなかったのだが、魔王教団の者が作ったと思われる巨大なゴーレムの体を得て、現在はセンゴクの東側一帯を荒らし回っている。
 魔王という名は付いているものの、まともな思考能力は無いに等しく、本来の肉体と、センゴクの覇権が欲しいという妄執だけの存在に近い。これを一部の宗派の魔王教団が利用し、センゴク全体に騒乱を巻き起こしているというのが実態である。
 タイラント・マサカドの起こした騒乱に乗じて、別の魔王が復活する可能性も低くはないであろう。


・その他・
 
なうぷりんてぃんぐ

"野獣王"ウーサー

リカント(兎)/男性/25歳

「食料は残さず奪い取れ! 歯向かう奴は一人残さず皆殺しだ!
どうした、好きなだけ食って好きなだけ殺せるんだぞ、もっと喜べ!」

 ラヴィニア立憲君主王国と、バルハリアント帝国との国境付近の山に本拠地を構える山賊団の頭領。
 その姿はどう見ても、小太りな体形にもちもちの頬、つぶらな瞳を持つ直立歩行したでかい兎でしかないのだが、身の丈よりも大振りな大斧を軽々と振り回し、いくばくかの魔法まで使いこなす剛の者であり、何よりその力を罪もない人々に向けることにいささかの躊躇も持たない、残虐極まりない山賊として知られている。

 主な手口は、国家全体が魔王や魔物の軍勢に気を取られているスキをつき、守りの薄い農村を襲撃し食料や女性を奪っていくという原始的にして野蛮な手段だが、水面下で対立状態にある2つの国の国境付近に居を構えているため、両国とも討伐できずにいるのが現状である。


なうぷりんてぃんぐ

 


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